こんにちは。
やもり昆虫館館長のやもりです。
2月、当昆虫館では冬眠していた飼育昆虫たちを起こしました。
冬眠スペースは2階の流し脇でした。
ここは基本的に暖房を入れず低温。
照明もついていない時間が多く、遮光カーテンで日光も入らないので、この場所で12月から冬越ししてもらっていました。
2月。
外気はまだ冷たいものの、なんとなく春めいてきました。
そろそろ虫たちの動きも見え始めました。
2月11日。
ジャコウアゲハの越冬さなぎが、1匹羽化。
羽化の時期になったのなら、暖かい場所に戻した方がいいかもしれないと思い、とりあえず、これと残りのさなぎ2匹を通常飼育場所の1階に戻しました。
ただし、羽化したアゲハはさなぎの殻をうまく脱げず、苦戦。
翌朝になっても同じ状態だったので、人為的に殻を除去したのですが、残念なことに、やはり羽化不全になってしまいました⤵
不全の程度も大きかったせいか、4日後には死んでしまいました(T_T)
2月25日。
ジャコウアゲハ以外の虫たちも1階に戻しました。
コクワガタ、ヒメマイマイカブリ、アオゴミムシ各2匹、ナナホシテントウムシ、ヨツボシケシキスイ、コガタスズメバチの女王各1匹。
それと昆虫ではないですがリクガイ1匹。
1階に戻るとエアコンの暖かさで順次、活発化。
ヒメマイマイカブリは餌をあげると早速、食べ始めました。
ヨツボシケシキスイも餌とティッシュに含ませた水を飲んでいます。
中には、うまく冬を越せずに途中で死んでしまった虫もいました。
キタテハが1月に、コクワガタとヒメマイマイカブリが2月に、各1匹死亡。
このコクワガタは冬眠スペースに移った後もかなり動き回っていたので、もしかしたら冬眠モードに入れていなかったのかもしれません。
12月にさなぎから羽化したナナホシテントウムシ2匹も、「ずいぶん動き回っているな」と思っていたら、約1か月後の1月に昇天してしまいました。
冬を迎える時期に羽化したナナホシテントウムシは、そのまま冬眠後、春になってから約1ヶ月生きるというのが一生のパターンだそうです。
春、夏に羽化した場合は、すぐに約1ヶ月間活動した後、寿命を迎えるとのこと。
こちらも冬眠モードに入れていなかったのかもしれません。