こんにちは。
やもり昆虫館館長のやもりです。
5月24日、ジャコウアゲハの幼虫をいただきました。
ご近所のお家の庭にいたものですが、工事が入ることになって、お庭の草も棲んでいる虫ごと刈り取られてしまうということで、昆虫館で引き取って育てることになりました。
1齢幼虫が8匹です。
体長はまだ数ミリしかありませんが、これから脱皮を繰り返して5齢幼虫まで育ちます。
5cmくらいになります。
他のアゲハ類も同様の経過で成長します。
ジャコウアゲハの幼虫の食草はウマノスズクサ。
幼虫と一緒にいただきましたが、現在は生えている場所が少なく、手に入りにくい草です。
量が足りるといいのですが、ちょっと心配です。
ウマノスズクサは毒草です。
ジャコウアゲハは身を守るために、幼虫の時にこれを食べて体に毒を蓄えます。
幼虫も成虫も毒を持っています。
鳥などが食べるとお腹をこわし、懲りて二度と食べなくなるそうです。
お食事中の幼虫。
もりもり食べて、コロコロのフンをたくさんします。
アゲハ類の幼虫は、ふわふわの身体としぐさが可愛らしいです。
6月13日、1匹が水様のフンをしました。
幼虫最後のフンです。
これもアゲハ類に共通の特徴です。
これからサナギになる準備を始めます。
もう餌は食べません。
サナギになる場所を探して、うろうろと落ち着かない様子をしています。
(ワンダーリング)
6月15日、ようやく割りばしに気に入った場所を見つけて、定着。
糸掛けをして前蛹(ぜんよう)になりました。
コロンとして、ますます可愛らしい姿になりました。
これから、もう一回脱皮してサナギになります。
15日には、また1匹が水様フンをして定着しました。
2匹は蛹化~羽化準備のため、このような別室に移しました。
羽化した時に翅を充分に伸ばせるだけのスペースを確保します。
下は15cm以上空けます。
壁に枝や棒ごとテープで貼り付ける方法もあるそうです。
「ジャコウアゲハの飼育②」に続く。