こんにちは。
じっけんば やもり所長 兼 やもり昆虫館館長のやもりです。
今日は肩の力を抜いて、ちょっと不思議な話題にお付き合いくださいね。
シンクロニシティ
心理学の用語で、この言葉の名付け親は、心理学者で精神分析学者のユングさん。
日本語では「共時性」などと訳されます。
「意味のある偶然の一致」と説明されることが多いですが、簡単に言うと、
心で思っていることが、偶然のように、何らかの形で現実化する現象
のことです。
例えば「噂をすれば影が差す」と言いますが、たまたまある人のことを話題にしていたら本当にその人が現れた、などという現象のことです。
おそらく偶然で片づけるには少々頻度が高すぎるので、そんなことわざも生まれたんでしょうね。
「意味のある偶然の一致」って言葉、考えてみると、ちょっと変ですよね。
だって偶然はあくまで、意味がないから偶然なのに、矛盾してますよね。
でも、その辺の矛盾にこそ「う~ん偶然と言えば偶然なんだけど。でも単なる偶然にしては、どうも頻繁にありすぎるような気がするんだけど?」というわけのわからなさ、この現象の不思議さがよく表れているように思います。
ユングさんの困惑顔が目に浮かぶような。
シンクロニシティはさほど珍しい現象ではないので、おそらく、誰でも一度や二度やそれ以上、そういう経験をして、何とも言えない不思議な気持ちになったことがあると思います。
私も今までいろんなシンクロニシティに遭遇した覚えがありますが、今日はその一つをお話しさせてください。
私が勤め人だった頃の話です。
私の職場はある会社のN地区にあるOI支店でした。
その日は外でのイベントがあり、支店長以下ほとんどの社員がお客様たちをご案内して会場に出向いていました。
支店では私を含め、数人の社員だけがお留守番をしていました。
そんな時、同じN地区にある他の支店から電話がかかってきました。
「そちらの支店のお客様で、ご契約3年目のK島A男さんについて確認したい」とのこと。
私は早速、顧客名簿を調べたのですが、「ご契約3年目のK島A男さん」なるお客様は見あたりません。
ただ、同じ3年前に契約されたお客様の中に「K島B介さん」という方が見つかりました。
「K島B介さんというお客様ならいらっしゃるんですが、もしかして、この方の間違いではないのですか?」
「いいえ、K島A男さんです。3年前に契約開始されたことも間違いありません」
等々のやり取りの末。
結局、先方の担当者さんが、ちょっと近くにあるAH支店と間違えて、こちらに問い合わせてきていたことが判明しました。(AI支店とAH支店、漢字でパパっとメモ書きしたりすると結構字面が似ちゃうことがあって、それまでも間違えられることが多かったんです。)
ところが。
電話を終えた後、何気なくK島B介さんの書類を眺めていて。
私は一瞬、目を疑いました。
なんと!K島B介さんのお父様のお名前が「K島A男」さんだったんです!
私は仰天のあまり、思わず「えええーっ」と大声を出してしまいました。
何事?とやってきた同僚も事情を聞いて、「怖いー😱」と鳥肌。
ところで、シンクロニシティは、このエピソードみたいに、「ちょっとズレてる」ことがよくあるのが特徴です。
「うーん、そう来たかあ」みたいな。
まるで宇宙に巨大な検索エンジンがあって、「K島A男さん ご契約3年目」のキーワードで検索をかけたら、関連情報の「ご契約3年目のお客様のお父様であるK島A男さん」がヒットしてしまったみたいです。
でも、わざわざこんな「ちょっとズレてる」ようなものを見せられるところにこそ、私はシンクロニシティに出会うたびに
「やっぱり現実の世界は、人間が心で考えることに反応してるんだ」
と確信するんです。
それではまた。